野菜と果物の違い、野菜と穀物の違いを知ろう
農林水産省は「一般に、野菜とは食用に供し得る草本性の植物で、加工程度の低いまま副食として利用されるもの」と定義しています。また、植物学的には「一般に野菜とは、一年生の草木作物」と定義しています。
簡単にまとめると「生や簡単な調理で食べられる一年生の草木植物」と言えましょう。
トマトはもちろん、スイカもメロンも、基本的には春に種をまいたり、苗を植え付けたりして夏に収穫し、草木植物ですから野菜ということになります。
一方、果実(果物)は、簡単にまとめると「木になるもの」です。つまり、リンゴは果物ということになります。
しかし、例外があり、バナナやパイナップルは草木植物ですが、果物に分類されます。
ところが、イチゴは草木植物ですが、多年生で何年も収穫でき、野菜の定義にも果物の定義にも当てはまりません。しかし、日本では、一年以内に栽培サイクルが完了するということで、農林水産省では野菜としています。
イチゴ、スイカ、メロンはお店に出回ると果実として扱われることが多いので「果実的野菜」と分類されることもあります。
このように、野菜と果物の分け方に、実は統一された基準はありませんが、園芸的には「野菜は主として副食として利用される草本性食用植物の総称」とされています。
それでは、穀物はどうでしょう。
穀物は、狭義にはイネ科植物の種子(米、小麦、とうもろこし)ですが、広義ではマメ科(ダイズ、アズキ、リョクトウなど)やタデ科(ソバなど)、ヒュ科(アマランス)、アカザ科(キノア)なども含まれます。
米と麦(コムギ、オオムギ、ライムギ、ハトムギなど)以外の穀物、例えばヒエやアワ、キビ、モロコシ(コウリャン)などは一般に「雑穀」と呼ばれます。
穀物は、種子などを「主食」として常食する作物で、デンプン質に富むのでカロリーが高く、人間が生きていくためのエネルギーとなるものです。
世界三大穀物が「小麦、イネ(米)、トウモロコシ」で、世界中で広く栽培、利用されています。
(2022.5.12)
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