ニンジンには、東洋系ニンジンと西洋系ニンジンがあります
ニンジンの原産地は、中央アジアのアフガニスタン周辺で、細長い東洋系品種と太く短い西洋系品種の2つの系統があります。
東洋系ニンジンは中国を経て16世紀に日本に渡来しています。赤みが強い「金時ニンジン」がもっともポピュラーで、甘味が強くて臭みが少ないので、煮物など和食によく使われています。
西洋系ニンジンは、トルコで成立して、12~13世紀にヨーロッパに伝わりました。日本へは19世紀初頭に渡来しました。根の長さは5寸ニンジンの15~20cm程度が主流で、東洋系ニンジンに比べて太く短いのが特徴です。戦後、急速に日本で普及が進み、ニンジンと言えば西洋系をイメージすることが多い。
ニンジンは「共育ち」といい、幼苗のときは、隣の葉が触れ合う程度の密植状態で育成します。ニンジンの葉は細かく切れ込んでいるため、株の競合が穏やかなので、間引きを急ぐ必要はありません。
根菜類は、一度に間隔を広くとるのでなく、優良な株を見極めながら間引きを重ねて徐々に株間を調整するのがポイントです。
間引いたニンジンはまだ小さいですが、抜きたては柔らかく美味しく食べられます。特に、間引いたニンジンの葉は、せり科独特な風味があり、炒め物やサラダ、かき揚げなどによく合います。
それから、ニンジンの初期生育は遅く、雑草が繁茂すると負けてしまい、生育が悪くなります。間引きなどの作業の合間に雑草を入念に抜き取っておきましょう。
(2022.5.6)
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