池上七福神めぐり 平成29年1月9日(月)
明けましておめでとうございます。
“思えば遠くへ来たもんだ”、小平からだと電車を乗り継ぐこと1時間20分。今回のコースは小平から遠い大田区・池上の七福神めぐりを主とし、それに道沿いにある日蓮宗の名刹本門寺を加えてみました。お正月恒例の「七福神めぐり」も回を重ねて7回目となります。今回訪ねた福の神は総じて小振りで、ちょっと物足りない感もします。しかし『福』をたっぷりとゲットして、今年も健康に過ごしたいものと念ずる人たち15人が成人の日に参集しました。
☆布袋 曽禅寺 (池上7-22-10)
芭蕉扇を頭上にかかげ、こぼれんばかりの笑顔の30㎝ほどの小さな木像です。他に石組みがみごとな石庭や、大きな擬宝珠を乗せた京都・三条大橋の欄干橋柱がありました。
他の六福神が本門寺の周辺に安置されているのに、この布袋様だけは駅の南にあるので、同じ道を引き返し20分ほど費やしました。お寺は昭和14年の創建で、巡った7つの寺院がすべて日蓮宗であるのに、ここは唯一の曹洞宗です。
☆毘沙門天 微妙庵(みみょうあん) (池上3-38-23)
毘沙門天像はごく小さい木像だけど、迫力ある面構え。この像は品川沖で拾われたものといわれています。本堂左側に「イボとり観音」があります。
☆大黒天 馬頭観音堂 (池上3-20-4)
30cmほどの木像。池上警察署の裏手の20段の石段を登るとあり、分かりづらい場所でした。
幕末に新政府の本陣となった本門寺に忍び込み、捕らえられ斬首となった彰義隊士渡辺健造の墓のあった場所にこのお堂は建てられました。
☆弁才天 厳定院(ごんじょういん) (池上2-10-12)
石の祠に祀られていて、15cmほどの高さの天衣をひるがえした穏やかな顔立ちの弁天様でした。本門寺の子院。
☆本門寺 (池上1-1-1)
ここは千葉県小湊で誕生した日蓮上人が、61歳で入寂(1282年)した場所です。宝塔や五重塔は重要文化財で、五重塔は関東で一番古い(1607年)ものです。また、大堂の天井絵は川端龍子が手がけた途中で死去し、その後奥村土牛が眼を入れた「未完の龍」だそうです。10月のお会式法要には一日で30万人の参拝者で賑わいます。
☆樹老人 照栄院妙見堂 (池上1-31-11)
ごく小さな石の祠に祀られているので、狭い格子からのぞき見しました。30cmほどの木像です。「寿老人」でなく「樹老人」の意味は…若い僧が妙見堂に籠もり断食の行を行っていました。ある日大樹の下に1人の老人が現れ、行の心得を教えました。数年後、僧が再び妙見堂を訪れると、あの木は大風で倒れており、彼はその木で老人の姿を彫らせ妙見堂に納めました…ということからだそうです。ただ、いまある像は後年の再刻です。
日蓮の弟子・日朗により文保2年(1318)に創建された本門寺の子院です。ここにも「いぼとり地蔵」がありました。
☆恵比須 養源寺 (池上1-31-1)
米俵に座り右手に釣り竿を持ち、左手に鯛を抱えています。ここは本門寺の歴代住職の隠居所となっていました。また八代将軍吉宗の鷹狩りの際の御膳所でもあったそうです。本門寺の子院。
☆福禄寿 本成院 (池上1-35-3)
右手に長い杖を持っている20㎝位の木像です。本門寺の子院。
ここから駅に向かう新参道の角には明治8年(142年前)建築の萬屋酒店があります。
江戸時代以来の町屋建築の様式をよく残しています。
☆散策後の懇親会
会場は新宿駅西口からほど近い「うおや一丁」。この店は「等々力渓谷巡り」や早慶戦の帰りにも利用した小平稲門会でおなじみの店です。料理はお正月らしい風情もなくやや寂しい感もしましたが、この会の主目的は“歩く”ことで、“飲む・食べる”はいわばおまけ。それに参加者の懐をも考えてのことゆえご容赦ください。
【参加者】
伊藤(徹)・小川・小平・国友・栗原・小山・末次・鈴木・滝沢・土井・堀田・松村・山本・井上(国友の友人)・千葉(国友の友人)(15名)
(文=滝沢(佐藤)、写真=山本)