第80回ざる蕎麦研究会
昭島市「又達」報告

日時:2024年5月29日(水)12時から14時
場所:昭島市中神町1167-8 電話:0425-43-8600 火休
食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1329/A132902/13010210/
参加者:天城満利子、伊藤徹、河崎健治、小林弘子、木本芳樹、篠原哲、篠原泰子、末次浩一郎、瀧川清、竹内吉夫、百々謙治郎、福田豊、福田静代、村木央明、山本浩(15名)

JR青梅線中神駅から徒歩6分(400m)の「又達」を初めて訪問しました。中神駅は拝島駅から2駅、立川駅から3駅の中間に位置します。中神(なかがみ)、又達(またたつ)とは、珍しい名前です。「中神」の由来を調べてみましたが、諸説あるもののわかりませんでした。
昭島市は10か村「武蔵国郷地、福島、築地、中神、宮沢、上川原、大神、田中、佐目、拝島」が由来だそうです。昭和町の「昭」と拝島村の「島」をとって昭島市と名付けられました。
「又達」は蕎麦屋亭主の祖父が「達三郎」、祖母の父(曾祖父)が「又一郎」ということで名づけられた、と亭主から聞きました。

「又達」

蕎麦打ち場

本日の献立

先付け(鴨ロースト、枝豆、梅水晶)、向付(本鮪、帆立、関鯛)、蒸物(イノシシの焼売、あたり葱)、揚物(香箱蟹)、煮物(琵琶湖産本もろこ梅煮)、焼物(鳥の朴葉焼)、天ぷら(車エビ、野菜)、蕎麦(群馬県赤城町深山産常陸秋そば)

先付け(梅水晶、鴨ロースト、枝豆)と煮物(本もろこ梅煮)

蒸物(イノシシの焼売、あたり葱)

揚物(香箱蟹)

下見で来店したときに、料理メニューとお酒のリストを確認しました。昼は丼と蕎麦のセットがあり、夜は気の利いた居酒屋のつまみがたくさんあります。日本酒はもちろん、焼酎、ワイン、ウイスキー、カクテルなど多くの種類が用意されていて、使いやすい店だと思いました。
ざる蕎麦研究会当日の料理は「お任せ」です。仕入れにより内容が変わる、とのことでしたが、夜のつまみを入れてくれるように頼みました。お酒は出入りしている酒屋に任せている、とのことでしたので、おおざっぱに「辛口の夏酒」をお願いしました。

唯一の懸念は会場が座敷であることでした。テーブル席や掘りごたつ席もあるのですが席数が足りません。
中神駅で待ち合わせをしている間に、参加者に座敷であることを伝えて大丈夫かどうか確認したところ、数名が掘りごたつ席を希望したので、お店に電話して、掘りごたつ席を抑えてもらいました。ランチタイムでしたが快く対応してくれたことはお店に感謝です。
座敷に10名、掘りごたつ席に5名と2カ所に分かれることになりましたが、ゆったりと食事が出来ました。

【飲んだお酒】
ビール(乾杯)、紀土(キッドと読む、和歌山県海南市平和酒造)、シュタルク・カイザー(福井県吉田郡永平寺町田辺酒造)、五橋(山口県岩国市酒井酒造)、東洋美人(山口県萩市澄川酒造場)、写楽(福島県会津若松市宮泉銘醸)、鶴齢(新潟県南魚沼市青木酒造)
紀土は私の故郷である和歌山県のお酒です。旨い酒でお店が仕入れた量を飲み尽くしました。
日本酒は酒屋にお任せで毎週お勧めを変えているとのことですが、すばらしい品ぞろえでした。

〆の蕎麦

〆は、群馬県赤城町深山産の常陸秋そばです。
下見の時に塩で食べた十割蕎麦も美味しかったです。 

大満足!

次回、第81回ざる蕎麦研究会は9月に開催予定です。
お店などの詳細が決まりましたらホームページやメルマガでお知らせします。

以上

(文=木本芳樹、写真=福田豊)

第60回散策の会報告
本所北斎通りを往く

令和6年5月27日(月)

佐藤前会長(現名誉顧問)から引き継いだ瀧川・松村コンビですが、予定していた3月の羽村堰散策が荒天のため、2度にわたる中止を余儀なくされました。心配された佐藤さんにお清めをしていただいた効果があったのか、今回も雨予想ながら、集合時には何とか曇り空。スタート地点の錦糸町駅近辺は昔からは想像できない程商業ビルが林立し、「プチ田舎」小平から来た面々には、まさに大都会でした。ここからスカイツリーを横に眺めながら、北斎ロードと呼ばれる道沿いに両国を目指しました。


大横川親水公園(墨田区石原4)
幅30~40m、長さ約1.8㎞の公園で、せせらぎや滝、釣り堀、水遊び場など5つのブロックで構成されています。昭和56年に上流から着工され平成9年に完成しました。
明暦の大火(1657)のあと、幕府が再開発の一環として低湿地の水抜きのため、このあたりにいくつかの掘割を掘削しましたが、この川もその1つです。平日のせいか、人影も少なく、子ガモに癒されながら、瀧川さんの初解説もゆっくり聞けました。

河竹黙阿弥終焉の地(亀沢2-11-11)
五世鶴屋南北に入門し歌舞伎脚本作家としてデビュー、その後「三人吉三」「髪結新三」など350件あまりの作品を書き上げました。明治14年に「黙阿弥」と名乗って隠居生活に入り、明治26年に当地に越してきて、同年77歳で没しました。早大教授だった河竹繁俊は黙阿弥の孫です。

ここが終焉の地!?


三遊亭円朝旧居跡(亀沢3-20)
落語中興の祖といわれ、人情噺の「芝浜」「文七元結」、怪談噺の「牡丹燈籠」「真景累ケ淵」など数々の名作の作者です。明治9年~明治20年の12年間をこの地で過ごし、新宿で62歳の生涯を閉じました。公園内に碑がありますが、隣にマンションのごみ集積場があり、ちょっと興ざめでした。

右下が解説板


野見宿彌神社(亀沢2-8-10)
明治18年に近くにあった高砂部屋の尽力で、相撲の神様といわれる野見宿彌をお祀りしました。昭和27年に日本相撲協会により歴代横綱の碑が建てられました。

赤は存命の横綱


江川太郎左衛門邸跡(亀沢1-3)
彼の家は伊豆・韮山の代官職で、代々江川太郎左衛門を名乗っていました。その中でも有名なのが江川英龍で、一般的に「江川太郎左衛門」といえばこの人を指します。幕末期に鋼製大砲鋳造用の反射炉を造ったり、品川沖にお台場(海上砲台)の造成もしました。
また、日本で初めてパンを焼いたのも彼だそうです。

葛飾北斎生誕の地(亀沢1-4)
江戸後期の浮世絵師。宝暦10(1760)年に生まれ、狩野・琳派・土佐絵・洋風画などの諸派を学びます。「北斎漫画」「富嶽三十六景」などの作品は海外にも知られ、「ジャポニズム」現象を引き起こしました。90年の生涯のうち93回の転居を重ねた引越し魔。作品は3万点を超えます。旅を好み信州・小布施には85歳の老体で訪れています。

旧安田庭園(横網1-12-1) 入場無料
元禄年間に造られた潮入式回遊庭園。園主は安田善次郎を最後に東京市に寄付され、現在は区立公園に。もとは足利藩主(後に丹後宮津藩主)本庄氏の下屋敷として造営されました。時節柄か来場者はほぼインバウンドでした。2011年の散策の会でも訪れています。

静かさの中に江戸文化に浸る


回向院(両国2-8-10)
明暦3(1657)年振袖火事による身元不明者を合葬、供養するため建立。江戸後期からは興行相撲の場所となり、旧国技館のできる明治42年まで続きました。また、境内には鼠小僧治郎吉の墓があり、長年捕まらなかった運にあやかろうと、墓石を削りお守りに持つ風習が当時より盛んだったとの事。現在は墓石の前にお前立ちがあり、それを削るようになっています。やはり、2011年の散策の会で訪れています。

ダミーのご利益は?


隅田川テラス
隅田川の両岸に32㎞にわたり整備された散策路で、散歩・ジョギング・釣りなどが楽しめます。両国テラスの防潮堤には「隅田川テラスギャラリー」として、江戸から昭和の錦絵や大相撲の決まり手が展示されています。

集いし多彩なメンバー


新コンビの第1回の船出は、心配された雨も終わり頃にぱらついた程度にとどまり、
大相撲も終わり静けさを取り戻した両国まで、8,000歩強の散策を、無事終えることができました。

【散策後の懇親会】
両国駅で解散後は新宿に移動し、最近ではおなじみになった「三平」で7名が参加し、懇親会を行いました。ハッピーアワーの生ビールやハイボールに存分に喉を潤し、解散となりました。

【参加者】(五十音順、敬称略)
荒井、伊藤、梶川、梶川(公)、河崎、佐藤、瀧川、松村、山本(9名)

                         (文=松村、写真=佐藤、松村)

第30回寄席研究会のご案内

第30回の寄席研究会はいつも通りの末廣亭での開催で、今回は落語協会担当を観賞します。
3月開催の前回は、悪天候ということもあり少人数の参加でしたが、今回は多くの皆様のご参加をお待ちしております。

新宿末廣亭6月下席昼の部観賞会

①日 時=2024年6月26日(水)12時~16時15分
②場 所=「新宿末廣亭」(新宿三丁目)
③集合場所=各自お好きな時間に入場し、終了後に入口付近にお集まり下さい。希望者で懇親会を予定しています。
④入場料=全席自由席 シニア(65歳~)2,700円
⑤懇親会費=2,500円程度
⑥主な出演者=次のとおり。
三遊亭歌る多     林家種平
吉原朝馬       柳家権太楼
春風亭一蔵      古今亭文菊or春風亭一之輔(交互出演) 
三遊亭歌武蔵     鏡仙志郎・仙成(太神楽)
三遊亭歌奴(主任)
・詳細はこちら

連絡先=伊藤 徹(電話: 090-8749-7442)

<次回予告>
恒例の国分寺寄席は9月10日(火)午後から西国分寺のいずみホールで
開催されます。国分寺稲門会より案内がきましたら、広報を通じてお知らせいたします。
(以 上)

ロック研究会第1回開催報告

2024年5月22日(水)18:30から国分寺のRock Bar “Painkiller”にて、参加5名で記念すべき第1回ロック研究会を開催しました。

【参加者】大島二典、松村純夫、山田哲司、樋口昌典、広山嘉彦(文)

なんと、会場への一番乗りは大島会長で、びっくりしましたが感謝感激でした!
樋口会員はまだ現役のため職場から直接駆けつけてくれました。

各自バーボン等好きな酒を飲みながら、大音量のROCKに浸り、年を忘れて学生時代に回帰しました。
1960~70年代のレッドツェッペリン、ディープパープル、GFR、テンイヤーズアフター、ピンクフロイドなど、思い思いのリクエストをして、約2時間の大ブレイクとなりました。

大島会長から、今後も定期的に開催して会員を更に増やすべし!との激励もいただき、全員ハイテンションでの解散となりました。

◆次回開催予定
・開催日:6月22日(土曜日) 17:00~(予定) 
・会 場:Rock Bar  “Painkiller” (国分寺市南町3-23-12 三幸ビルB1F)
・会 費:当日、各自精算
※この日の会場はライブイベントのため、特別料金となります。詳細は店舗ウェブサイト
参照。
参加申込み先=代表・広山嘉彦
Email: hirohiro(at)trad.ocn.ne.jp 【(at)を@に置き換えてください

第83回ワイン研究会報告

今月は早大出身で、信州高山でワイン造りをされている春日薫さんをお招きし、お話を伺いながらの会となりました。春日さんは1984年、早大商学部卒、総合商社のニチメンに入社。その後イラン、エジプト等駐在を経て2011年、信州高山村でブドウ栽培を始められました。ブドウ用の農薬を販売していたことから、ブドウ造りに目覚めた、とのことです。

会社はRêve de Vin、環境に配慮して肥料、除草剤は使用せず、また無濾過(そのため澱が少し残る)、白ワインの製法「シュール・リー(Sur Lie)」に近いのでは?と冨平さんから指摘。雑菌の混入を防ぐ、温度管理が大変な方法です。

ワインは収穫時期の見極めがポイントで、遅く摘めば糖度は増しますが、酸が強くなる。早めに摘めば糖度が低いワインになる。このバランスの見極めが知恵の絞りどころとのこと。

会員の皆さん、ワインに関して知識が豊富で質問が飛び交い、あっという間の2時間でした。テロワール(その土地の土壌)や栽培方法(棚造りではなく、垣根造りにした理由)等、専門的な議論でした。

会は篠原さんが持参された、スペインのスパークリングで乾杯、スペインの白に固有なアイレン種で醸造されています。今回、12名の参加でしたのでワインも6本消化、中身の濃い会だった、と自負しています。

(因みに長野市は5代、早大出身の市長が続き、現在の市長はオリンピックメダリスト
の荻原健司さん。早大人間科学部出身です。)

今回飲んだ6本のワイン。左から、Vin du Tourisme スパークリング白  スペイン、Bodegas Albero 白  スペイン、Château Bois Mondont 赤 フランス、Rêve de Vin シャルドネ白  日本、Rêve de Vin メルロー赤  日本、Château Prieuré de Beyzac 赤  フランス。

【参加者(50音順、敬称略)】12名
伊藤、大島、上村、國友、河崎(文責)、篠原、竹内、冨平、野村、安田、山本、ゲスト・春日

第134回ニモクサロンの報告

・日 時:5月9日(第2木曜日)12:00~14:00
・場 所:東大和市駅前ビックボックスC5室 電話042-566-6892
・会 費:2,500円
・参加者(敬称略、五十音順):10名。荒木・井垣・伊藤・小平・竹内・野村・比留間・松村・山本・横田

《報告》
いつものメンバーの中に、ご欠席の方がいらっしゃると、皆さん気になります。荒木から、滝沢さんと小川さんの近況を報告しました。お電話でのお声はお元気でしたが、滝沢さんは今月はお休みです。小川さんもやはり足が弱くなられたそうで、「名曲を聴く会」 の話、喫茶店「田園」の事などをしばし楽しく話し、お声もお話も相変わらずお元気そうでした。足は油断をしていると、衰えてしまうようですね。気を付けましょう。

ついでにサロンは病気の話に。目、耳、歯はみんな悩んでいるようですね。でもこうして話してみると情報交換は、とても役に立ちますね。良い医者の話、良い器械の話、区からの補助金の話など、大変勉強になりました。
「先の事などくよくよ考えずに、今をワクワクしながら、死ぬまで楽しく!」
これが、結論でした。さすが山本先輩! 元気が出ますネ(^-^)

《今日の話題》
☆ 終わったばかりの「石井道彌&カラ・OK」の話で盛り上がりました。何といっても、色々な事を乗り越えられて、今回の企画を提案して下さった石井先輩の心意気に皆さんの尊敬と感謝の声・・・。ただものではない!!(^_-)-
会場「サウンズラボ」の飲み物がどんなに美味しかったか、斧ご夫妻のハープとギターの合奏がどれほど素晴らしかったか、そしてチョビッと皆さんの歌が〇〇だったかが報告され、サロンは和やかな?笑いに満たされました。

☆ 竹内さんから「観劇の会」のお誘いがありました。
劇団「俳小」第50回本公演「ゴールデン・エイジ」は下北沢駅前劇場で。シニア割引4,000円。7月12日(金)12時に小田急線下北沢駅東口集合。申し込みは竹内さんへ。

☆ 松村さんから、「散策の会」のお誘いがありました。
5月27日(月)「本所⇒錦糸町⇒両国」三度目の正直?無事に開催されますように。実は7日のサウンズラボの帰りに、みんなで松村さんのお清めをしました。あれはお清めではなく、アルコール消毒ですかね???(-_-;)

☆ 伊藤さんから7月6日(土)「夏の集い」のお誘いもありました。暑い時期に外を歩くのは大変なので、ルネこだいらで食事会のようです。副会長・小山さんの所属している「小平市棒打ち唄の会」の方々の演奏があるそうです。楽しみですね。
詳しいことは、「小平稲門会ニュース」(2024年5月10日号)等で確かめてお申し込みください。

尚、14時から2時間カラオケの会開催、7名の方が参加されました。

参加者(敬称略、五十音順):7名。荒木・伊藤・竹内・野村・比留間・松村・山本

(文責:荒木)

観劇の会
「劇団俳小ワークショップ成果発表公演」
鑑賞報告

演目:『桜の森の満開の下』(原作:坂口安吾)
日時:令和6(2024)年4月13日(土)14時~ 
会場:劇団俳小・稽古場(花小金井南町)

午後1時15分、花小金井駅集合。小金井公園の桜は、まだ、見頃を過ぎてはいない。
今日はこれから、劇団俳小「ドラマスクール」の「ワークショップ成果発表公演」を観に行く。劇団のご好意で、小平稲門会がご招待を受けたのだ。「ドラマスクール」は、劇団俳小が主宰する演劇学校。地元小平を中心に、演劇を学びたいというキッズ(小学生~高校生)や、一般人(成人)対象に開かれている。今回は、その、成人の部の、卒業公演というわけだ。
観劇参加メンバーは、山本浩さん、河崎健治さん、「観劇の会」から石井伸二さん、竹内吉夫。

ちょっと時間が早かったので、山本さんのご発案で、「島村農園」に行ってみた。「劇団俳小・稽古場」と鈴木街道を挟んで真向かいにあるここは、「ブルーベリー栽培発祥の地」として知られる農園で、小平から世界にその名を発信した家なのである。聞けば栽培に成功した島村さんは、河崎さんの高校の先輩とのこと。また、竹内も、その方の弟と高校の同級生。今日は、何だか面白い組み合わせと、相成ったものだ。山本さんが家の方から聞いたところでは、ブルーベリーは夏のもので、6~8月に収穫されるそうだ。その頃、また来てみようと思う。

さて、今日のお芝居の原作であるが、坂口安吾の代表作の一つで、傑作との誉れ高い作品。鈴鹿峠に住む「山賊の男」と、妖しく美しい「残酷な女」との幻想的な怪奇物語である。今回は一人一役ではなく、場面、場面で男優4人が「山賊の男」を、女優2人と男優1人が「残酷な女」を演じるという試みである。
一つの役を複数の俳優が演じて行く、その切り換わりが小気味良い。原作に忠実な中に、「今様(いまよう)」のセリフをポンと挟んでみせるウイット。時々、「同じセリフ」を複数の演者が声を合わせてシャウトする。いずれも、観客を覚醒させ集中に導く、見事な仕掛けだ。
初っぱなから良かった。そして終わりまで、ずうーっと良かった。
上演時間53分。やがて劇の終わり、客演尺八奏者、全盲の真藤一彦(しんどう・かずひこ)氏にスポットライトが当たったとき、観客席にいるぼくたち全員の心はひとつになった。熱い思いを込め、雷鳴のような拍手を舞台に送った。
そしたら、それに続く何秒間か、尺八が、また、狂おしくむせび泣いたのだ。客席に、声にならない声が染(し)み透(とお)ってゆく。それはぼくたちの、さらに一皮剥けた感動、なのだった。

「今日、このお芝居を観て、本当に良かった」
もう一人の自分が、そうつぶやくのを、ぼくは聞いた。

稽古場のフロアーに特設された、劇団員手作りの座席には、空席無し。50名を超える観客が押し寄せた。「アトリエ公演」としては、大成功と言えるだろう。

上演後、劇団代表の斎藤真(さいとう・しん)さん、演出の早野ゆかり(劇団俳優座)さん、出演俳優さん、スタッフさん、その他関係者での「打ち上げ」には、小平稲門会を代表して、竹内が参加させていただいた。
芝居後の打ち上げは、ハンパなく盛り上がる。舞台俳優さんばかりだから、皆さん、とにかく声がデカい。お酒が入ると、それがますます、デカくなる。鼓膜破裂に用心しながら、大いに飲み、そして語った。

(文=竹内、撮影=平早勉)

「ロック研究会」が発足
第1回例会は5月22日(水)に

小平稲門会に、新しい同好会「ロック研究会」が誕生しました。第1回例会を5月22日(水)に開催します。

発起人の広山嘉彦さん(1976教育)は、「ハードロック、ヘビーメタルが鳴り響くRock Bar “Painkiller”で、酒を飲みながら、大音量のロックに身を委ねます。ディープ・パープル、レッド・ツェッペリンなどで、学生時代(1960~70年代)に戻りましょう! ロックなら何でもリクエストに応じてくれ、曲とスクリーンの映像が楽しめます」と、広く参加を呼びかけています。
・開催日=5月22日(水)18:30~ (月1回の開催想定だが、当面不定期)
・会場=Rock Bar “Painkiller”(国分寺市南町3-23-12 三幸ビルB1F)
 JR国分寺駅南口から徒歩3分。電話:042-349-6752。カウンター8席、フロア8席。オーナーは1989年法学部卒の校友。
・参加費=当日各自精算(テーブルチャージ1,000円、ドリンク700円位~)
・連絡先=広山嘉彦 電話: 090-6008-7240
          Email: hirohiro(at)trad.ocn.ne.jp【(at)を@に置き換えて下さい】

第27回美術館を巡る会
アーティゾン美術館「ブランクーシ展」の報告

第27回美術館を巡る会は、4月23日(火)、小平市とも縁の深いアーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)へ参りました。
冒頭、稲門会の荒井桂氏(元ブリヂストン美術館勤務)から、同美術館の歴史と概要について説明いただきました。石橋正二郎のこの美術館にかける熱い思いが伝わってきました。

ブランクーシ(1876-1957)は、ルーマニア生まれ、パリで活躍した抽象彫刻家です。ロダンの助手になりますが、「大樹の陰では何も育たない」と言って、僅か2か月で袂を分かちます。写実的なロダンに比し、対象物の本質に迫るミニマルな彫刻を展開し、同時代、次世代の芸術家に多大な影響を与えました。
本展は、国内外の美術館から彫刻、絵画、写真など90点の作品が集結する、日本初の本格的な展覧会とのことでした。そんな中で、一推しは何と言っても「接吻」(彫刻・アーティゾン所蔵)です。

同時開催の「清水多嘉示展」(彫刻・絵画)も鑑賞しました。清水(1897-1981)は、小平市の帝国美術学校(現・武蔵野美術大学)の創設メンバーで、長年、教授を務めました。石橋正二郎の肖像画も描きました。

懇親会は八重洲地下街の「俺のイタリアン」でした。鑑賞の余韻に浸りながら、舌鼓を打ちました。

【参加者】7名(50音順、敬称略)

荒井桂、河崎健治、瀧川清、竹内吉夫、松村純夫、山本浩、若林覚

【次回予定】
次回は9月か10月、「田中一村展」(東京都美術館、下図左)か「英一蝶展」(サントリー美術館、下図右)を予定しています。
最近参加者が少なめです。ご希望をお寄せ頂ければ幸いです。

(文責=お世話役・若林 覚)