ワイン研究会の第34回例会を1月20日(金)に開催しました。
・日 時: 平成29年1月20日 15時-17時
・場 所: カフェ「カサ グランデ」(西武多摩湖線・一橋学園駅傍)
・参加者: 荒木、井垣、伊藤(順)、伊藤(徹)、小川、国友、栗原、篠原夫妻、志村、末次、冨平、早川、浜田、村木、山本、以上16名 (50音順・敬称略)
発足4年目に入った1月例会。新年会だからと定員を超えての16名で実施。テーブルには、フランスはもちろん、イタリア、アメリカ、チリがそれぞれ複数本、それにニュージーランド、南ア、日本と、各国のワインが12本並んで賑やかに今年の例会も始まった。
この日の乾杯役は国友さん。恒例となったスパークリングワインで「今年も元気で!」と乾杯してのスタートだったが、乾杯はこれでは終わらなかった。というのは、新年会では日頃なかなか手の出ない高級ワインを会で準備して味わうことにしていて、そのワインの選定をお願いした山本さんが選んだのが、シャンパン「ヴーヴ・クリコ」のイエローラベルとローズラベルの2本。シャンパンなら「やはり乾杯だネ」と「さっきは乾杯の手が揃ってなかったデス!」との荒木カメラマンの声まで発声のネタにして、この日の乾杯は3回となった。
ところで、この「ヴーヴ・クリコ」。若くして亡くなった事業家クリコの未亡人(ヴーヴ)の「マダム・クリコ」の名を冠した有名ブランド。彼女が毎日ボトルを回転させて澱(おり)を集め透明なシャンパーニュを作る「ルミアージュ」という、業界で今なお続く手法を開発したという。
シャンパンの後のスティルワインは、村木さんのニュージーランド土産の白ワインから。運ばれたカサ グランデ心遣いの料理を食べながら味わったが、このあとに登場したのが、この日一番の注目、幻の海底熟成ワイン「サブリナ」。暫くぶりで参加の志村さんからワイン研の話を聞いた文芸評論家のA氏からの贈り物だという。箱から取り出した真黒なボトルの表面には、一面灰か黴のようなものがビッシリと付着していてビックリ。
南アフリカ共和国産のシラーズ種のこのワイン、昔、沈没船から引き揚げられたワインが美味しくなっていたというエピソードから、地上熟成ではなく、2012年に透明度を誇る奥石廊崎・南伊豆町沖水深20mの海底に沈めて約7か月かけて熟成させた海底熟成ワイン。ボトルに付着していたのは石灰藻。さてどんな味?と皆の興味津々の視線を浴びながら開栓に悪戦苦闘したのがソムリエ役の冨平さん。海底の圧力から守るためボトルのシーリング部分が蝋付けになっていてゴムのように堅く、ソムリエナイフの刃がたたず、「こんなの初めて!」とベテランも汗をかいた。
ついで久しぶりにカリフォルニアワインを白、赤と味わいながら「ワイキキタイム」に。クイズ形式での出題の4回目。「ワインのアルコールの素である糖分が低い場合、仕込む時に砂糖をいれてもよい。ウソ?ホント?」「ワイン界の長老が、『ワインには絶対合わない』と信じている食べ物は?」として挙がった「明太子、酢の物、生たまご、カレー」など5問に取り組んだ。(出題・解答は『クイズワイン王』(葉山考太郎著・講談社)より引用)
ワインに合わない食べ物の話から「ふぐ刺しにワインは合いますかね?」「ふぐはやっぱり日本酒でしょ!」と話は日本酒談議にも発展。さらに、塩辛、カレーや寿司に合う世界のワインをライバル同士が競い合うコミック『マリアージュ ~神の雫 最終章~』(講談社)が前回に続いて紹介された。
さらにブルゴーニュ、チリのワインなどを賑やかな談笑とスペアリブにあわせて味わいながら時間は過ぎて行き、コーヒーが出るころ、新年会お年玉プレゼントタイムに。今日のプレゼントはボルドー紅白のハーフボトルが3本。全員でジャンケンを繰り返した結果、篠原、国友、早川の3氏がゲットし、ジャンケン負け組全員にカサグランデのラスクが配られたところで、「今回もこれで〆ましょう」とばかりに登場したのが小型ボトルの「グラッパ」。
前回初登場したブドウ滓を蒸留したブランデーの一種、イタリアでは食後酒として飲まれるという「グラッパ」。高アルコール度だけにほんのチョッピリ飲んで例会をお開きとしたが、前回に残った繰り越し「グラッパ」は結局持参の末次さんが持ち帰り同氏のお腹に消えることとなって、今年最初の例会を終えた。
いまや恒例となった散会後の有志カラオケ。この日は10人が例会時間と同じ2時間も熱唱、ワインの酔いを一層心地良いものとした。
次回の例会は、2月17日(金)に「カサ グランデ」で開催します。会費は2,000円+ワンコイン(持参ない方。任意)。ワイン愛飲家はもちろん、ワインの世界を覗いてみたい方、どなたでも歓迎。申込締切りは2月12日(日)ですが、参加申込みは14名迄ですので、早めに井垣(090-1196-1471)まで。
(文=井垣、写真=荒木)