早慶戦2回戦応援ツアー
慶應に連勝 同率首位に躍り出る
2025年東京六大学野球春季リーグ最終週の早慶戦。1敗でもすれば優勝の可能性が無くなる崖っぷちの早稲田。6月1日(日)、運命をかけた早慶戦2回戦の応援に小平稲門会の4名が明治神宮野球場に駆け付けた。
早稲田はここまで勝ち点3の第2位。慶應戦に連勝すればトップの明治に並び、優勝決定戦という大事な戦い。
1回戦は11対2で慶應を撃破。
2回戦も第2エース宮城を立て必勝の構え。三回には5番・前田(健)の満塁ホームランも飛び出して5対1とリード、応援席には「紺碧の空」が鳴り響き楽勝かと思える展開であった。
しかし、簡単にいかないのが早慶戦。ここから慶應は意地を見せ、小刻みに得点を重ねて七回にはとうとう5対5の同点に追いつかれた。一方、早稲田は慶應のリリーフ第2エースの渡辺を打てず四回から七回まで音無しの0点行進で、応援席は重い雰囲気。
しかし、今年の早稲田は粘り強い。八回に前田のまたまたの長打が出たのをきっかけに、1アウト1・2塁のチャンス。小宮山監督は2塁走者の前田に代え、走りのスペシャリスト山口を代走にたて勝負に出た。打者は今季好調の石郷岡を迎えたが、期待空しく三振。そして飛び出した2塁ランナーへの牽制で山口は2・3塁間に挟まれ万事休す…。ところが、ところが、相手の悪送球がありその間に山口が激走、一気にホームを陥れ、1点をもぎ取った。
九回も無事には終われず満塁のピンチを招いたが、守護神伊藤のリリーフを仰ぎ見事勝利をもぎ取った。相手から貰った勝利とも言えるが、何とも劇的な試合であった。
優勝決定戦で明大破りリーグ戦3連覇
東京六大学野球春季リーグ最終週の早慶戦1回戦を11対2、2回戦を6対5と、早稲田大学が慶應義塾大学に連勝して勝ち点を獲得したことを祝って行った近隣稲門会の仲間との祝勝会で、昨年の秋季リーグに続く明治大学との優勝決定戦の必勝を誓い合った。
早稲田のリーグ戦3連覇を見届けるべく、小生は、雨のため6月4日(水)に順延となった早明優勝決定戦の応援に、明治神宮野球場に出掛けた。雨天順延が早稲田のエース伊藤に良い休養を与え、恵みの雨であった。
試合は早稲田の絶対エース伊藤と明治防御率No.1の毛利の両エースの投げ合いで始まり、緊迫した投手戦になることが予想されたが、何と試合は激しい打ち合いとなった。
一回裏早稲田は早々に4点を先取したが、三回に明治の4番小島に3ランホームランを浴びて4対5と逆転される。しかし早稲田は6回に2番渋谷、3番小澤、4番寺尾の3連打で2点をもぎ取り、6対5と逆転に成功。明治の終盤の粘りも伊藤が落ち着いた投球でリードを守り切った。
今シーズンを振り返ると、早稲田は投手力は万全だが、吉納、印出の大砲が卒業して小粒になった打線が心配された。終わってみれば平均チーム打率はリーグトップ。4番に抜擢された3年生の寺尾は首位打者を狙える高打率、投手陣も伊藤がノーヒットノーランを達成するなど、上々の出来であった。
また、リーグ全体では第6週終了時点で5校に優勝のチャンスがあるという大混戦。こうした状況のなかで早稲田は一つでも落とせば優勝のチャンスがなくなる5月19日の対明治2回戦以降、奇跡の5連勝で優勝を果たした。小宮山監督はインタビューで「怒涛の5連勝」と言ってくれと誇らしげであった。
これで早稲田は49度目のリーグ最多優勝&リーグ3連覇を果たした。この後の全日本大学野球選手権では青山学院にリベンジを果たし、さらに節目となる秋季リーグも優勝し、早稲田の50度目の優勝、そしてリーグ4連覇のタイ記録を達成して名実ともに日本ナンバー1になることを期待している。
(文・写真=大島二典)
《参加者》大島二典(1969理工、早慶・早明戦)、河崎健治(1971政経、早慶戦)、栗原政博(1964政経、早慶・早明戦)、二又祐一(1972商、早慶戦)
第74回全日本大学野球選手権大会
早稲田は準々決勝で敗退
東北福祉大が7年ぶりに優勝
全国27連盟で春季リーグ戦等を勝ち抜いた代表27校(出場辞退1校)が大学野球日本一を競う第74回全日本大学野球選手権大会が6月9日(月)から明治神宮野球場と東京ドームで行われ、早稲田大学は東京六大学野球連盟を代表して出場した。
早稲田は準々決勝で東海大学(首都大学野球連盟)と対戦、残念ながら3-12の大差で敗退。昨年、春秋の全国大会を制した青山学院大学(東都大学野球連盟)は準決勝で東北福祉大学(仙台六大学野球連盟)に5-8で敗退した。
決勝は東北福祉大学と福井工業大学(北陸大学野球連盟)で行われ、東北福祉大が8-1で勝利して2018年以来7年ぶり4度目の優勝を果たした。
東京六大学野球春季リーグ戦の勝敗表は、こちら。
第74回全日本大学野球選手権大会の結果は、こちら。