第3回オールワセグリフェスティバル・AWFに参加して

塩田 智男(昭31・法)

早稲田大学グリークラブのOBと現役学生が一堂に会して開催するAWFが2017年10月17日(土)、東京都葛飾区の「かつしかシンフォニーヒルズ モーツアルトホールで開かれました。
私は、昭和31年卒のOBとして4時間超のフェスティバルに参加し歌い、聴いたりして学生時代に戻った気分で楽しんできました。

AWFは、2007年9月に早稲田大学グリークラブ創立100周年を記念して杉並公会堂で開催されました。その後、OBから「是非もう一度歌いたい」との要望が数多く寄せられ、第2回は5年後の2012年に、更に5年後の第3回はグリークラブ創立110周年の記念イベントとして開催されました。

第3回AWFには、全国からOB438名、現役75名の計513名が参加。最年長は89歳、最年少は18歳と、祖父と孫の年齢に相当するほど幅広い世代のメンバーが集まり、OB会会長の柿沼郭氏(昭和53年卒、NHKアナウンサー)と道浦俊彦氏(昭和59年卒、読売テレビ)の司会でスタートしました。

開会に当たって宣誓する最年長のOB(右から2人目)と最年少の学生(同3人目)  【写真は「稲グリ新聞」より】

開会に当たって宣誓する最年長のOB(右から2人目)と最年少の学生(同3人目)    【写真は「稲グリ新聞」より】

この世代別合唱演奏会は、OBが世代別に8グループに分かれて順次演奏し、最後に現役が歌う次第です。
オープニングは、先ず私が参加した第1グループ(下記の世代別①のグループ90人)と第2グループ(同②のグループ60人)、現役(75人)がステージ上で、そして、2階客席で待機している各グループの参加者全員が田中渉君(現役3年)の指揮で、早稲田大学校歌とクラブソング“輝く太陽”を合唱しました。
続いて世代別合唱は、①昭和27~43年卒(注)、②同44~50年卒、③同51年~57年卒、④同58~平成元年卒、⑤平成2~8年卒、⑥同9~15年卒、⑦同16~22年卒、⑧同23~29年卒の8グループのOBが各グループの選曲した曲を演奏しました。
そして、最後にグリークラブ現役が、10年前の第1回AWFでグリークラブ創立100周年の際、校友でもある小田和正さんに作詞・作曲を委嘱した「この道を行く」等を歌いました。

最後は、会場のOBと現役の全員で、1951年神奈川県津久井湖畔での早稲田大学グリークラブの合宿にOBとして参加していた磯部俶(いそべ  とし)さんがその際作詞・作曲した「遥かな友に」と、「早稲田の栄光」を歌いフィナーレを飾りました。

私は、500名超のOB・現役が一つの会場に集まって行われるこのAWFには今回2度目の参加ですが、参加するたびにグリークラブメンバーの絆の強さを感じさせられ、OB達は健康に留意して次回も一緒に参加しようと誓い合って散会しました。

ところで、私が合唱活動を66年間も続けてきた原点ですが、実は大隈記念講堂にあったのです。
昭和27年4月、大隈記念講堂での入学式で、グリークラブの現役が新入生を歓迎して“早稲田大学校歌”を演奏したのを初めて聴きました。一番の「都の西北~」のユニゾンから三番の「あれみよかしこの~」になり、ハ長調から4度転調(ヘ長調)して男声四部合唱に展開した際、その和声の響き(ヘ長調のカデンツァ)に全身が反応し何故かゾクッ!としました。
それから、2号館地下1階のグリークラブの部室を探して入部。毎週月、水、金曜日の夕方から高等学院のピアノがない教室で、音叉だけを唯一の音源にした自然音階の徹底した猛練習が今では本当に懐かしく想い出されます。
爾来、半世紀以上に亘って合唱音楽の虜になり、今回もAWFに参加して昔のグリーメンと久し振りに人間楽器としてアンサンブルが出来たその歓びに感動しています。

(注) 私が参加した第1グループは同期の山本健二指揮で、磯部俶先輩の生誕100年を記念して次の4曲を演奏しました。
1.いちじく  小林純一作詞
2.びわ    まどみちお作詞
3.遥かな友に 磯部俶作詞
4.ふるさと  室生犀星作詞

 

今井右子展のご案内

小平稲門会会員・今井右子さんの絵画の作品展が、2018年3月12日(月)から東京・銀座の中和ギャラリーで開かれます。

開催案内はがき

開催案内はがき


●会  期: 3月12日(月)から17日(土) 12:00-19:00 (最終日は17:00まで)
●会  場: 中和ギャラリー(東京都中央区銀座6-4-8  曽根ビル3階  電話03-3575-7620)、下図参照。
●作品集: こちら
今井右子展_201803_map

 

西武沿線男声合唱団第6回交歓演奏会のご案内

西武沿線男声合唱団第6回交歓演奏会は、次の要領で開かれます。

●日  時: 2018年2月4日(日)、開場13:30、開演14:00
●会  場: ルネこだいら大ホール
●入場料: 無料(要整理券)
●出  演: (1)小平/K・K・メンネルコール(小平稲門会の塩田さん、藤崎さん、勝見さんが所属)
         新井 満作曲「この街で」他
         (2)小平男声合唱団フェローチェ
         オペラ ナブッコより「行け  我が思いよ 黄金の翼に乗って」他
       (3)東久留米男声合唱団ダンディーズ
         上田真樹作曲「終わりのない歌」ほか
       (4)西東京男声合唱団アンサンブル・ステラ
         ミッチミラー愛唱曲より「聖者の行進」他
●問い合わせ先はこちらを参照

西武沿線男声合唱団_201802
     

 

第93回ニモクサロンの報告

●日  時:2018年1月11日(第2木曜日)12:00~14:30
●場  所:東大和市駅前「BIGBOX 東大和 C6室 」 042-566-6892
●会  費:2,500円(1,000円以内の昼食+飲み物+室料1,050円)
●参加者:14名。荒木・井垣・伊藤(順)・伊藤(徹)・小川・小平・久保田・鈴木(昭)・竹内・野村・堀田・松村・山本・若林 (敬称略・五十音順)

新年おめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。(^-^)(^-^)
今日は何時もいらっしゃる横田さんと滝沢さんのお顔が見えなくて皆さんご心配を・・・。そうなんです、滝沢さんは坂で転んでお顔と膝を打たれたそうで、また横田さんは手術を受けられて今日11日に無事ご退院、これで今年の厄を全て落とされました。ご無事で何よりでした。
ニモクサロン_201801
同好会の予定は、広報からの開催予定一覧表・HP・ニュースに掲載されています。

特にのご連絡は以下の通りです。
∗ 映研は1月30日、「星めぐりの町」の鑑賞会。黒土三男監督、小林稔二、壇蜜、高島礼子。角川シネマ新宿。上映時刻は25日頃、参加申込者に直接鈴木(昭)さんからご連絡があります。
∗ ざる研から。1月18日、花小金井「清川」、2月19日、田無「更科」で。申し込みは山本さんへ。

【その他】
(1)散策の会「谷中七福神巡り」に参加された方達から、楽しいお話を伺いました。20名ものご参加で、懇親会にもそのままご出席で大変賑やかな会となったそうです。
(2)同好会の活動には、会員のご友人などが参加されている場合があります。その件につきまして、散策の会当日幹事長にお話を伺いご了解を頂きました。
「同好会へのご参加は良いと思う。ただ人数制限がある場合は会員優先にしてほしい」との事でした。現在、散策の会、ワイン研究会「ワイナリーツアー」、カラオケの会「石井道彌 & カラ・OK」、名曲を聴く会、観劇の会、麻雀同好会などでお見受けしております。
(3)新年のお笑いという事で「18歳と81歳の違いは・・・」が配られ、妙に納得したり、「違うよ!」と反発したり・・・。そのうちに81歳の反撃? 「参ったか!!」というのを作りましょうか・・・。
(4)小平ユネスコ協会主催の米軍ジャズコンサート、2月4日(日)13:00開場ルネこだいら中ホールのご案内がありました。入場券800円は荒木が扱っています。
(5)衆議院議員末松さんからのご案内で、3月2日(金)「迎賓館」の見学に行くことになりました。15~20名で申し込みますので、ご希望者は荒木までご連絡ください。
(6)伊藤(徹)さんから30周年を記念しての同好会企画イヴェントの募集がありました。何か良いアイディアがありましたら、ご提案ください。期間は今年4月~来年3月です。

次回ニモクサロンは2月8日(第2木曜日)開催。会場はC6椅子席、左側の部屋です。

(文・写真=荒木)

 

第37回散策の会 報告

谷中七福神めぐり

平成30年1月9日(火)

七福神めぐりも今年ではや8回目になります。これまでの延べ50福神のご利益のおかげで元気な20名の方々が今回も参加していただきました。
「谷中七福神めぐり」は江戸市中で最も古い歴史を持っていて、神社がなくお寺ばかりの珍しいものです。ただめぐる距離が長く、約11,000歩は参加者の年齢(女性を除く推定平均年齢76歳)ではかなりきつかったように思われます。しかし快晴のうえ、桜の咲く頃の気温16度にもなったのは幸運でした。

さて何処の部位に貼ろうかなあ、頭はもう手遅れだし

さて何処の部位に貼ろうかなあ、頭はもう手遅れだし


☆福禄寿 東覚寺(北区田端2-7-3)
JR田端駅から7分ほどにある山門に入ると、真っ赤な異様な姿の仁王様が2体、目につきます。「赤紙仁王」と呼ばれる金剛力士です。体の悪い部分と同じ部位に赤紙を貼って祈願すれば、病気が治るという風習があるのです。病気が治癒した人が奉納する草鞋がたくさん脇にありました。裏の立派な日本庭園も拝見しました。さて、本日の主役の福禄寿は30cmほどの厨子に収まり、緑の衣を着た木造仏でした。真言宗豊山派。

小さな福禄寿ですがお賽銭箱は・・・

小さな福禄寿ですがお賽銭箱は・・・


☆恵比寿 青雲禅寺(荒川区西日暮里3-6-4)

ふっくらした恵比寿様は赤い衣装を着て、左手に鯛、右手に釣り竿を持ち、海中の岩に座っておられました。ここは江戸時代花見の場所として賑わったので「花見寺」と呼ばれています。なるほど境内に今は葉を落とした大きなしだれ桜の木が2本ありました。臨済宗妙心寺派。

釣り竿の先には海老が(ン?)

釣り竿の先には海老が(ン?)


☆布袋尊 修性院(しゅしょういん)(西日暮里3-7-12) 
このあたりは「ひぐらしの里」といわれたので、布袋も「ひぐらし布袋」と呼ばれています。木造で“どてぇ~”とした巨大な体躯の上に破顔一笑のお顔が乗っていました。布袋様はそもそも中国の唐の末期に実在したとされる人物で、生活用具を入れた大袋を背負い、あちこち徘徊していた悠々自適の乞食坊主だったといわれています。となればかなり痩せていたはずなのに、それが神格化されると、このように肥満体になるから不思議です。

お前さん、お賽銭は幾らじゃな?

お前さん、お賽銭は幾らじゃな?

お寺は谷中銀座の北側の静かな通りにあり、ピンク色の塀には19枚ものユーモラスな布袋様のイラストが描かれたタイル画がはめ込まれていたので、すぐに分かりました。ここもかつては数々の花が咲き「花見寺」と呼ばれていたそうです。日蓮宗。

布袋様の前で皆さん安心して?集合写真を撮りました

布袋様の前で皆さん安心して?集合写真を撮りました

この後、道中にあった経王寺にちょっと立ち寄りました。ここは上野戦争の際、彰義隊士が隠れたため新政府軍の攻撃を受けた所で、山門に数発の弾痕が残っています。一瞬150年前の銃声が聞こえたような気がしました。

歴史の弾痕の向こう側は平成最後の年

歴史の弾痕の向こう側は平成最後の年


☆毘沙門天 天王寺(台東区谷中7-14-8)
毘沙門天像は伝教大師作と伝えられています。このお寺は目黒不動・湯島天神と共に「江戸の三富」といわれ、寺を維持するために幕府から富くじ興行を許されていました。幸田露伴の小説「五重塔」のモデルとなった五重塔は昭和32年に放火心中事件で焼失し、近くに塔址が残っています。なお、ここは平成23年5月の「谷・根・千めぐり」で訪れたことがあります。天台宗。

☆寿老人 長安寺(谷中5-2-22)
徳川家康が納めたものと伝えられている寿老人像は1mほどの木造の座像で、脇に1,500歳といわれる鹿を従えています。また、墓地の中程に狩野芳崖(日本画家)の墓がありました。臨済宗妙心寺派。

鹿でさえ1,500歳、寿老人に長寿を願って

鹿でさえ1,500歳、寿老人に長寿を願って


☆大黒天 護国院(台東区上野公園10-18)
ここの大黒天画像は徳川家光が贈ったものだそうです。その御前立として黒光りした穏和なお顔立ちの大黒様の立像がありました。本堂脇の庫裏の1階部分は昭和2年の建築で、国の登録有形文化財です。寛永寺の最初の子院で、天台宗。

家光寄贈の画像を従えて穏和な大黒天

家光寄贈の画像を従えて穏和な大黒天


☆弁才天 不忍池弁天堂(上野公園2-1)
森鷗外の旧宅跡を右にみて、左手の高台の「精養軒」を仰ぐ頃、疲労度はかなり増します。ようやく不忍池に到着。池の蓮は茎が折れ曲がり、寂寞とした冬枯れの様相を呈していましたが、島の中の弁天堂は人であふれかえっています。しかし弁天様は秘仏のため拝顔はできず、足どりが俄然重くなりました。見ることの叶わない弁才天は慈覚大師の作と伝えられ、八臂(八本腕)だそうです。そういえば井の頭池の弁天様も八臂でした。江戸時代、天海僧正が琵琶湖の竹生島になぞらえて不忍池に小島を造り、竹生島から弁才天を勧請して弁天堂を建てたといわれています。

夕日を浴びてカラ(?)元気溌剌笑顔の二十福神

夕日を浴びてカラ(?)元気溌剌笑顔の二十福神


【散策後の懇親会】

上野・アメ横のガード下にある「酒亭じゅらく上野店」で16時から行いました。11,000回足を動かした面々は椅子に張り付いたように動かず、酒のオーダーが速射砲のように放たれます。「じょっぱり(青森)」「車坂(山形)」「日高見(宮城)」を2時間飲んで、牛歩から千鳥足に変わった一同は上機嫌で上野駅に向かいました。

隅から隅までズイ~ッと「おめでとうさん」

隅から隅までズイ~ッと「おめでとうさん」


【参加者】
荒木・井垣・伊藤(徹)・大河原・大河原夫人・大島・小川・国友・栗原・小林(弘)・小山・佐藤(俊)・篠原・末次・鈴木・田中・野村・堀田・松村・山本(20名)

  (文:佐藤(俊)、写真:荒木)

 

早稲田だより 2017年12月号

【ニュース】
■JSTが早大3研究チームの研究開発課題を探索加速型事業に採択
早稲田大学の3研究チームが、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「未来社会創造事業(H29)」の探索加速型事業に採択されました。今年度の応募総数621件の中からの採択で、同一大学での3件の採択は私立大学ではトップの快挙となります。

採択された研究開発課題は、(1)超スマート社会の実現、(2)持続可能な社会の実現、(3)地球規模課題である低炭素社会の実現―の3テーマ。
詳細こちら

『早稲田大学百年史』がウェブ上で閲覧可能に
『早稲田大学百年史』がウェブ上で一般に公開されました。『百年史』は、早稲田大学創立百周年記念事業の一環として編纂された大学の沿革史。1978年から97年にかけて、本編(第一巻~第五巻)、別巻Ⅰ~Ⅱ、総索引・年表の計8冊が発行されました。

今回公開されたのはWiki版と呼ばれるもので、『早稲田大学百年史』をデジタル化し、Wikiシステムを利用して本文のテキスト情報や原本画像の閲覧、キーワード入力による横断検索を可能にしたものです。このサイト構築は『早稲田大学百五十年史』編纂のための資料とするほか、広く一般に公開することを目的としています。
ただし、写真は著作権の関係で収録されておらず、目次のみが公開されています。また、「総索引・年表」巻中、索引ページは掲載されていません。
詳細はこちら

早稲田アリーナの工事―全工程の約65%が終了
2019年3月竣工予定の早稲田アリーナ(旧記念会堂)の工事は順調に進み、11月の時点で全体の約65%の工程が終了しました。

詳細はこちら

混戦の2018箱根駅伝―早稲田は「山」に強み!
お正月の風物詩「箱根駅伝」の開催が間近に迫ってきました。

7年ぶりの総合優勝に向けて上位争いへの期待が高まるなか、相楽豊監督と安井雄一主将を中心に、レースに挑む決意と調整具合が「Waseda Weekly」に掲載されました。
詳細はこちら

バレーボール部男子が学生日本一に
12月3日(日)に東京都大田区総合体育館で行われたバレーボール全日本大学選手権(全日本インカレ)決勝で、早稲田大学バレーボール部男子が筑波大学を下し、4年ぶりに学生日本一に輝きました。

試合は第1セット25-20、第2セット25-21、第3セット25-18で、早稲田大学は3-0のストレート勝ちでした。
詳細はこちら

(以 上)

第53回ざる研 「石川酒造・雑蔵」報告

1.日    時: 2017年12月18日(月)10時、JR・西武 拝島駅改札集合
2.場    所: 福生市熊川1番地 石川酒造雑蔵 水木定休、12月末を以て閉店
3.参加者: ◎荒木、〇井垣、◎伊藤徹、〇小川、木本、〇小林弘、篠原夫妻、志村、末次、〇滝沢、百々、福田夫妻、堀田、村木、山本  (17名、◎は全5回参加者、〇は4回参加者で今回不参加の栗原、野村、両氏を含め6名)
4.費    用:¥87,500. @¥5,000×17=¥85,000+キャンセルフィー¥2,500(料理分)=¥87,500
5.経  過:
東京は今年一番の冷え込み(-4度)ながら薄曇りで期待する拝島駅からの富士山は見   えず、年末のざる研行事となった石川酒造・雑蔵通いは連続5年となったが、残念ながら雑蔵は耐震工事等のために今月末で閉店が決まっているので、最後の訪問になるかも知れない。

酒蔵内タンクの前で石川雅美さんを囲んで

酒蔵内タンクの前で石川雅美さんを囲んで

酒蔵の見学は2回目(2014年)だったが、参加者の顔触れも変わり、最後でもあるのでもう一度お願いすることにした。今回の説明者は広告デザイン担当の石川雅美さん、歯切れよく軽快なテンポの説明は大変楽しく聞くことができた。
時代の変遷を感じたのは今や新潟から杜氏を呼ぶことはなく全て社員で作業をしていること、我らが通常飲んでいる酒の精米率70~60%に対して最高の純米吟醸酒は35%で4合で1万円とは恐れ多くて手が出そうもない。

逆に明治20年頃にビール製造を始め、王冠の技術が伴わず2年で中断したが平成10年   多摩の恵みとして復活、クラフトビールがもてはやされる時流に乗っている。
敷地の北西、国登録有形文化財長屋門の隣にある麦酒釜館の巨大な鉄釜は明治20年当   時のもの、戦時中供出して鋳潰される運命にあったが、偶然にも戦後その儘の姿で戻ってきたもので当主は殊の外喜び立派な覆い屋を立て欄間にビール製造のレリーフを飾った。

麦酒釜館の前で麦酒製造の歴史を伺う

麦酒釜館の前で麦酒製造の歴史を伺う

背伸びして大きな釜の中を覗くと沢山のお賽銭が見られたのもむべなるかなである。
この後、江戸時代からの石川酒造の歴史や酒造り、ビール醸造の資料を展示した史料館を見学してから雑蔵の席に着いた。

乾杯は上面発酵のペールエール。旨い!!

乾杯は上面発酵のペールエール。旨い!!

今日の乾杯は先程石川さんに教わった上面発酵のペールエールからスタート、飲み放題メニューには何時ものミュンヘナーダークなどビールだけで5種類、その他ノンアルコールなどのドリンク類、酒は純米無濾過、淡麗純米、辛口本醸造の3種、注文は各人自由としたので出来上がりの早いこと。

飲み放題のお酒で、座は益々盛り上がります

飲み放題のお酒で、座は益々盛り上がります

料理は小松菜の白和え、ゆで落花生、川海老の唐揚げ、だし巻き卵板わさ小海老の盛り皿、蛸唐ポテト、焼き鰆モズク獅子唐添え、春の魚がどうして秋にうまいのだろうか。
ざる蕎麦研究会_201712_6_9最後の蕎麦は北海道粉とは聞いたが詳しくはわからないという。昨年は北早生より北の「輝き」だったが、残念ながらゆっくりそばを味わえる余裕はなかった。

最後の蕎麦は北海道産

最後の蕎麦は北海道産

これで5年続いた雑蔵訪問も最後になりそうだという感傷に浸りながら酒世羅で何時ものかめぐちなどを買い求めて帰宅の途に就いた。

6.その他: 来年年明けのざる研は原点に立ち返って地元からとします。場所はざる研第1回の花小金井「清川」(電話042-461-0275)、日時は1月18日(木)13時30分、清川集合、費用@¥3,500程度、参加希望者は1月11日(木)までに世話人・山本 浩(電話042-473-7617)へご連絡ください。

(文:山本、写真:荒木)

第51回名曲を聴く会の報告

日  時:2017年12月22日(金) 午後1時~3時
場  所:国分寺駅北口 「でんえん」(会費1,000円)
曲  目:次のとおり。
◎べートーヴェン 交響曲第9番 合唱つき
   指揮 フルトヴェングラー バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団
名曲を聴く会_201712_1_2
特記事項
恒例の年末の第九。昨年はべーム指揮、ウィーン・フィル。

今回は上記のフルトヴェングラー指揮のバイロイト祝祭管弦楽団で鑑賞。
 バイロイト音楽祭と第九
バイロイトに祝祭劇場が建設される際、第九が演奏され、以後バイロイト音楽祭に於いて,ワーグナーの歌劇、楽劇以外で演奏される唯一の曲となっている。
フルトヴェングラーと第九
その解釈は荘厳、深遠でゆったりとした曲の流れで、後の世代にも影響を与えたが、後の世代の演奏はトスカ二ー二流の明晰な演奏が主流となり、カラヤン時代に承継されている。
日本での初演
1918年、徳島県坂東町(現鳴門市)にあった坂東捕虜収容所で独逸捕虜により全曲演奏されたのが、初演とされている。

尚、今日は2017年最後の会なので、毎月例会で演奏されて来た演奏曲目の一覧表が配布された。奇しくも2013年3月22日第1回例会で演奏された曲は、会場「でんえん」に因んでの「田園」(カール・ベーム指揮、ウイーン・フィルオーケストラ演奏)、べートーヴェンの作品だった。今回は51回目。平均2曲ずつ聴いたとしても100曲。同じ曲を聴いたのは数回しかないので、「でんえん」の所蔵レコードの多さに改めて驚かされた。

◎今回の参加者: 荒木、井垣、伊藤(徹)、国友、栗原、小川、清水(国分寺稲門会会長)、以上 7名(敬称略)
名曲を聴く会_201712_3
【次回予定】
開催日:2018年1月26日(金)  午後1時~3時
場  所: 国分寺駅北口「でんえん」
会 費: 1,000円(コーヒー付き)

曲 目: 次のとおり。
◎べートーヴェン 交響曲第5番(運命)
   カラヤン指揮 ベルリン・フィル
◎ドビュッシー  ピアノソナタ 組曲・子供の領分
            映像第1集、第2集
  ピアノ ウェルナー・ハース

おって 今回は年末最後の同好会でもあり、国分寺駅ビル(セレオ国分寺)9階にあるイタリアン・レストラン「ピアットジョルノ」でピザと赤ワインで団欒、4時前に散会した。
名曲を聴く会_201712_4


(文:小川、写真:荒木)

 

 

第44回ワイン研究会 報告

ワイン研究会の第44回例会を12月15日(金)に開催しました。

・日  時: 平成29年12月15日 15時-17時
・場  所:  カフェ「カサ グランデ」(西武多摩湖線・一橋学園駅傍)
・参加者: 荒木、井垣、伊藤(順)、伊藤(徹)、小川、河崎、国友、篠原夫妻、末次、冨平、早川、峯岸、山本、計14名   (50音順・敬称略)

初参加の峯岸さんを含めて14名と前回からの繰り越しワイン5本を含めて11本のボトルが参加(?)しての今年最後の例会となった。この日は自由着席で、伊藤稲門会前会長を中心に銘々好きなところに座った。ソムリエ役の席にはいまや定席の河崎さんと小川さんが着き、乾杯役席で会費集めを手伝った末次さんがそのまま乾杯役をする羽目に。

皆さんの健康を祝して「シャブリ」で乾杯

皆さんの健康を祝して「シャブリ」で乾杯

「乾杯のワインはこれでいきましょう」とソムリエ役が選んだのが「高級白ワインといえばコレ!」と言われる「シャブリ・ グラン・クリュ」。乾杯役の「峯岸さんの歓迎と皆さんの健康を祝してカンパーイ!」の発声で会はぜいたくな気分でスタートした。「株があがったので嬉しくてこれを買ってしまった。といっても店の奥にあるセラーのなかでは一番安いものでしたよ」とは持参人の弁。

ソムリエも慎重に開封します

ソムリエも慎重に開封します

乾杯の後に「12月の定番です」と栓を抜いたのは「ベートーヴェン第九ラベル」のオーストリアワイン。ベートーヴェンが交響曲第九番を作曲した家屋が敷地内にあるというワイナリーの産。続いてシュール・リー方式で造った甲州種の日本ワインと白3本を続けて飲んだ。
赤に移っての最初は、末次さんの海外旅行土産のベトナムワイン「ヴァン・ダラット ダラット・レッドワイン」。フランス植民地時代に開かれた避暑地で多くの観光客が訪れる街「ダラット」の名を冠したベトナムでは最も有名なワインといい、味わいながらベトナムやネパールなどを訪れた会員たちが思い出話に花を咲かせた。

ベトナムワインを飲みながらの土産話

ベトナムワインを飲みながらの土産話

賑やかに話が弾むなか料理が運ばれる。この日のメニューは「柚子ポンの豚シャブ」「鮭ときのこのパピョット」「ランチョンミート」の三皿。例会のために調理の特別料理にワインが一層楽しめて「ワイン研が楽しいのはお店のお蔭だね」と参会者から感謝の声があがった。
頃合いを見て「ワイキキタイム」に。ツアーなどもあって3か月ぶりの4択クイズ。「ぶどうの果実のどの部分が甘い?」「ウオーターストレスってどんな意味?」「ロマネ・コンティの畑の入口に立っているものは何?」など5問(出題・解答は「クイズワイン王」・葉山考太郎著・講談社刊より引用)。「難しいな!」という溜息が出るなかで、「4問正解だったよ」という山本さんは満点を逃して残念そうだった。

間違えたのは「ぶどうの果実のどの部分が甘い?」

間違えたのは「ぶどうの果実のどの部分が甘い?」

このクイズだけで終わらなかったのが、今回の「ワイキキタイム」。前回の例会以降の1か月の間に朝日、日経紙で報じられたワイン関係の記事が紹介された。「地球温暖化で北海道のワインが脚光を浴び、仏ワイナリーが函館に進出」「中国雲南省・ヒマラヤ山脈麓の標高2500メートルの高地に広がるブドウ畑でワイン造り」とフランスの国外進出ぶりを伝える記事や、「関税撤廃でワインの消費量が日本酒を抜く可能性」「国税庁が国産のワインラベル表記基準を設ける」などのほか、ワインコミック「神の雫」「マリアージュ」の原作者・樹林伸氏(校友)の記事など計7つの情報で最近のワイン業界の動向も仕入れて「飲むだけではない」ワイン研の一面をチョッピリ。

井垣会長提供の新聞記事写しで勉強が続きます

井垣会長提供の新聞記事写しで勉強が続きます

暫く飲む手を休めた後は再びワインと歓談タイム。ボルドーとサンテミリオンのフランスワインと2本のチリワインを空けていったが、ここで、もう一つの趣向が。荒木さんの提案で、今年飲んだワインを思い出して印象に残ったワインや一番美味しかったワインを語ってもらおうというもの。この例会報告用に撮ったワインの写真とワイン名を纏めた資料を皆さんに配って感想を聞いたが、時間がなかったこともあり結果をまとめるところまでいかず資料を持ち帰ってゆっくりと思い出すことになった。

本当にこんなに飲んだのかなあ

本当にこんなに飲んだのかなあ

閉会時間が迫ってコーヒータイムになるころ、最後の登場は峯岸さんが9月に差入れの食後酒・国産グラッパ(表示はブランデー)。アルコール度数40度という強さに飲み切れず残っていたが、初参加のご本人の前で空にした。

初参加「グラッパ」の峯岸さん

初参加「グラッパ」の峯岸さん

会の最後に毎回世話になる「カサ グランデ」のオーナー夫人と女性スタッフを会場にお呼びしてワイン研会長から今年一年のお礼を述べて心ばかりの品をお渡しし、全員が拍手で感謝の意を表した。

カサグランデの皆さんへの感謝の品

カサグランデの皆さんへの感謝の品

今年最後の例会、あれこれと盛り沢山の趣向もあって、いつになく飲むペースが遅くなったのか8本のワインを空けるにとどまり、今年の平均9本を下回ったが5年目に入る新年の例会での再会を楽しみにしての閉会となった。
ワイン研究会_201712_10_1散会後の恒例有志カラオケ会は10名が参加しての「歌い納め会」。それぞれ得意の曲を披露し、最後に「また逢う日まで」を全員で熱唱して終えた。

次回の例会は、1月19日(金)15:00-17:00、於 カサグランデで開催します。会費は2,000円+ワンコイン(ワイン持参ない方。任意)。どなたでも歓迎。ただし、会場の都合で14名まで。申し込み締め切りは1月14日(日)ですが、早めに井垣(090-1196-1471)までお願いいたします。

(文=井垣、写真=荒木)

 

「雨月物語」の「語り」を志村会員が熱演

去る11月29日(水)午後2時より、「『雨月物語』を聴く~日本の伝統文化『語り』を民族楽器とのコラボレーションで~」と名付けた催しを、当会の企画運営で実施しました。この催しは、演者である志村智雄さんの熱意と、当会のメンバーほかの尽力によって、小平市市民学習奨励学級という制度で、小平市教育委員会の事業として取り上げて頂いたものです。

会場は、小平市中央公民館地下の和室(けやき)。必ずしも実演に適した設備とは言えませんが、皆々の創意工夫で何とか形がつきました。ある意味では演者と聴視者との距離が近いので、特別の空間が出来たのではないかとも思います。受付・会場の設営や終演後の片付けなど多くの会員の方々のご協力を頂きました。紙面をお借りしてお礼申しあげます。
志村さんの「語り」と特別出演の民族楽器演奏家入江規夫さんによる、「語り」への効果音と、第2部での様々な楽器演奏で充実した午後のひと時がすごせました。

「語り」は、上田秋成「雨月物語」のなかの「青頭巾」。さる地方の寺の住職が、煩悩の闇に迷い、鬼と化す怪異譚。蝋燭の揺らめく明かりの中で、時に強く、時には囁くような、巧みな志村さんの口演と、物語のイメージを盛り上げる楽器の響きに、会場は皆々じっと聴き入ったのでした。それにしても、有徳の僧であっても、煩悩を断つ事が難しいのであれば、凡人の私たちが種々と迷うのも当然なのかも知れませんね。
観劇の会_201711
今回、公民館の担当職員にお世話になりながら、当会会員の手作りでこの様な催しが
出来たことは、次に繋がる良い経験になったのではないでしょうか。 

(文責:石井(伸)、 写真:国友)