野菜を知ろう

野菜を知ろう(49)
メロンは高温と乾燥した気候を好む果実的野菜です

メロン

メロンは雨の少ない東アフリカや中近東の原産で、紀元前2000年頃に栽培が始まったとされています。
日本では、弥生時代の土器と共に種が出土しています。その頃のメロンは、マクワウリやシロウリなど原種に近いものでした。

メロンには露地で簡単に育てられるマクワウリから温室で育てるマスクメロンまで多く  のタイプがありますが、味が良いうえ、作りやすく改良された一代交配種(F1)メロンが家庭菜園向きです。

メロンはバナナに四敵するカリウムを含んでいます。また、特に赤肉のメロンはβカロテンを非常に多く含んでいます。
もう一つ忘れてならないのは、アデニシンです。アデニシンは血液の凝固を防ぎ、動脈硬化や脳梗塞などに効果的です。種の周りのわたの部分に多く含まれているので、種だけ取ってわたも食べるようにしましょう。

メロンは樹勢が強すぎても、弱すぎても実が付きません。実がつくまでは、あまり樹勢が強くならないように、土づくりでは堆肥などの有機物をたっぷり施し、化成肥料などの元肥は控えめにします。
野菜の中でも最も高温性で、適温は昼間28~30℃、夜間18~20℃で、15℃以下では生育が困難です。植え付けは気温が十分上がってから行います。
植え付け後は水やりも控えめにします。しかし、実がついてからは追肥と水やりをしっかりと行って実の生育を促します。

メロンは蔓を地面に這わせる地這栽培か支柱を立てて誘引する立体栽培ですが、家庭菜園では、スペースを取らない立体栽培が品質も高いものができやすいのでお薦めです。

また、雨に弱いので保温を兼ねてビニールトンネルをかけたり、市販のトマト用の雨除け資材を使ったりして、簡単な雨除けをしてやりましょう。

2022.9.13)

◆目次は、2ページに。
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