第44回散策の会 報告

白金めぐり

令和元年5月25日(土)

元号も「令和」と新しくなり、散策もまた気分を新たにスタートしようと思い、せめて聞こえや視覚だけでもリッチな場所をと「白金(しろかね)」を選んでみました(エッ? なんの関係もないじゃないか!)。これまで都の中心部を散策の対象にすると、郊外の時より参加者が多くなる傾向にあります。ということは、この会はシティーボーイの集まりなのでしょうか? 今日も集合場所の目黒駅には17人に集合していただきました。まずは7分ほど歩き、美術館の前庭でのオリエンテーションです。

大正浪漫の薫りの前で


☆東京都庭園美術館(港区白金台5-21-9)(65歳以上550円)
壁飾りから家具・照明器具などがアール・デコ様式で統一され、その優美な直線や曲線には目が奪われました。それもそのはず、ここは昭和8年に建てられた旧朝香宮邸で、その後吉田茂総理公邸、白金迎賓館を経て昭和58年からは美術館として一般に公開されている国の重要文化財です。庭園も「芝庭」と「日本庭園」「西洋庭園」と趣の異なる庭が3つあり、この日の企画展「キスリング展」も魅力的な絵画ばかりですので、自由時間として1時間を充てました。
なお、散策の会では平成23年10月に一度訪れていますが、その時は休館日だったため内部の見学はしていません。

☆自然教育園(白金台5-21-5)(65歳以上無料)
この日はまだ5月なのに厳しい真夏日。でも園内は新緑と深緑が映え、すがすがしい気分になりました。ここは庭園美術館を包み込むように拡がる広大な面積を誇っています。それも一般的な植物園や庭園と違い、手を入れない自然のままの武蔵野の森を残そうとしている貴重な緑地です。中は「路傍植物園」「水生植物園」「武蔵野植物園」などのブロックで構成されていて、国立科学博物館の付属施設です。

炎暑の中のオアシス


☆瑞聖寺(ずいしょうじ)(白金台3-21-19)
通り道にあったのでちょっと覗いてみました。江戸黄檗宗の最初の中心的な寺院だったそうで、ずっしりとした雄大なたたずまいの大雄宝殿や、階段下に見える通用門は国の重要文化財に指定されています。

屋根と裳階の曲線が見事


☆東大医科学研究所(白金台4-6-1)
付属の病院を持つ医学・生命科学の研究機関であり、基礎研究の成果を医療に直結させることを使命としています。研究は主として感染病やがんなどを対象として、前身は伝染病研究所(初代所長は新千円札の顔となる北里柴三郎)です。「白金」のイメージとはほど遠い古い外観を持つ建物が多く、本郷キャンパスに似た雰囲気や風格を持っています。今回は見学しませんでしたが、医科学の歴史的資料の保存と公開をする施設として「近代医科学記念館」があります。

ワセダよりちょっと頭が良い連中のいる場所


☆聖心女子学院(白金台4-11-1)
申し訳ないことに、校地を囲む塀のほんの一部を見るだけになってしまいました。実は下見の際、松村さんときついアップダウンを耐えながら、長い塀沿いに半周して正門まで行ってみました。そこからも校舎はまるで見えず、しかも予想どおり「部外者立入禁止」「見学お断り」の立て札。守衛に誰何される前に腰が引けて、構内には立ち入るのを諦めました。本番時に同じ難行を皆さんに強いることはできず、キャンパスの“塀のみチラッ”となった訳です。ゴメンナサイ。ここは明治41年創立の小・中・高一貫教育の私立女子校で、卒業生には上皇后美智子、高円宮妃久子、総理夫人安倍昭恵、作家の曾野綾子などがいます。良家の子女が多いようですから、もしかしたらみなさんの御家族にも・・・?? なお、大学のキャンパスがあるのは広尾で、ここにはありません。そういえば3月末の花見の席で「あこがれのマドンナが聖心だったなァ」と私に告白してくれた御仁がいました。“聖心は遠くにありて想うもの”ですか。青春のすてきな想い出をどうぞ大切に。

「みなさ~ん! ここが聖心です」「へぇ~?」


☆プラチナ通り(白金5・6丁目)
ぶらぶら歩きの道すがら通ってみました。ここは「外苑西通り」の一部を指しての名称です。シロガネーゼ・ファッションの発祥の地で、イチョウ並木沿いにブティックやカフェバーなどおしゃれな店が集まっています。無論“プラチナ”や“シロガネーゼ”は“白金”にかけた言葉です。『小平のシティーボーイ、シロガネーゼ発祥の地を行くの図』を狙ってみたのですが、如何だったでしょうか。ただ無念にも、小犬を連れたシロガネーゼに遭遇することはありませんでした。

☆恵比寿ガーデンプレイス(渋谷区恵比寿4-20)
サッポロビールの工場跡地を再開発し、平成6年に開業した複合施設です。デパート・レストラン・写真美術館・恵比寿麦酒記念館・映画館・オフィスビル・マンションなどがあるおしゃれな街です。今回は小休止をとっただけで「スカイウォーク」に乗り、恵比寿駅へと向かいました。

【散策後の懇親会】
1月に集まり散じた高田馬場の「土間土間」に、人は変わらず再び13人が集まり参じました。談笑の間に散策で消費したカロリーを上回る量の補給を終え、西武線や東西線へと散っていきました。その後、懲りない面々が花小金井のスナックに行ったとか、行かなかったとか。

「楽しかったね」「うんうん」


【参加者】
伊藤(徹)・大河原・大河原夫人・国友・栗原・小林(弘)・小山・佐藤(俊)・篠原夫人・志村・滝沢・田中・千葉・土井・野村・松村・村木 (17名)

(文=佐藤(俊) 写真=国友・佐藤(俊)・松村)

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