お世話役 若林 覚
6月13日(火)、梅雨の晴れ間、赤坂、六本木、神谷町のボーダーラインにある菊池寛実記念 智美術館、大倉集古館、泉屋博古館の3つの美術館を巡った。
森美術館、サントリー美術館、国立新美術館の六本木アートトライアングルに対して、もう一つのアートトライアングルと呼ばれる。規模はそれ程大きくないものの、建築、展示デザイン、展覧会とも質高く、個性的で見応えのある美術館だ。
智美術館では、事務局長の解説の後、篠田桃紅の「ある貴婦人の肖像」(壁画)に迎えられ、反骨の陶芸「河本五郎展」を鑑賞した。大胆・精妙のフォルム・デザインの作品群は、展示構成やライティングの素晴らしさもあり一層輝いて見えた。建築設計は坂倉準三事務所。
次は大倉集古館の「愛のヴィクトリアンジュエリー展」、ジュエリーに気おくれしたか、正面玄関の写真撮影のみで泉屋博古館へ。(常設展示の「国宝・普賢菩薩騎象像」に後ろ髪引かれながら・・・)。建築設計は伊東忠太。靖国神社、築地本願寺などを設計した。
最後に泉屋博古館、近代京都画壇の代表・最後の四条派「木島櫻谷展」(このしまおうこく)。横山大観、竹内栖鳳の陰に隠れた感があるが、近年再評価されつつある。とりわけ「寒月」は代表作。
「静けさにつつまれた冬枯れの竹林、下弦の月と冴えわたる雪面、餌を求めてさまよう狐、孤独な生命が厳冬の静寂を深めている」(京都市美術館解説文より)
夏目漱石は「写真屋の背景にしたほうが適当」と酷評したが、この絵は何度見ても深い、鋭い。建築設計は日建設計。
泉屋博古館からスペイン坂を下り、レストラン「ウルフギャングパック」へ。ピザ、パスタ、サーロインステーキ、ビール、ワイン、などで舌鼓を打った。
今回は、企画性に凝りすぎたせいか、参加者6名と少なめであった(前回15名)。
【参加者】6名(50音順、敬称略)
河崎健治、小山雄一、鈴木達也、福田 豊、松村純夫、若林 覚
ご参加頂いた方々、有難うございました。
次回はメジャーな美術館、メジャーな作家で・・・。
10月中旬、国立近代美術館「棟方志功展」「常設企画展」は如何?
懇親会は「パブ・サントリアン」(パレスサイドビルB1)で開催予定。
詳細は追って連絡します。ご参加、お待ち申し上げます。