野菜を知ろう

野菜を知ろう(42)
アスパラガスの名前はギリシャ語が語源で「新芽」を意味します

アスパラガス

アスパラガスは江戸時代に観賞用としてヨーロッパから渡来し、食用としては大正時代に北海道で始まりました。原産地は地中海沿岸から西ヨーロッパ、南ロシアです。
和名を「オランダキジカクシ」といい、生長すると草丈が高くなり、細かくつく葉がキジを隠すほどに生い茂ることに由来します。

アスパラガスは多年草で、一度植えれば10年くらいは収穫を続けられます。
アスパラガスは雌雄異株で、雌株のみに赤い花が咲いて赤い実が付きます。雄株のほうが収穫量が多いとされていますが、苗の状態での見分けは難しく、花が咲くまで持つことになります。

家庭菜園では、秋から早春にかけて出回る、休眠中の根株を買い求めて植え付けると良いでしょう。その際は、養分を蓄えている太い根を持ち、しっかりとした若芽が付いているものを選ぶことです。

アスパラガスの植え付けは11月から3月ごろに行います。栽培期間が長期にわたるため、植え付けの前に酸度調整を行い、堆肥を使って十分な土づくりをしておく必要があります。生育適温は10~30℃程度。最終的に約150cmまで大きく育つので、早めに支柱を立てておきます。

アスパラガスは、1年目は株の肥大を図るために収穫を見送ります。収穫は株が太る2年目以降から行います。ただし、3年もの以上の根株を植え付けた時は翌年から収穫が可能です。
収穫はふつう「春どり」といって4~5月に萌芽後約2ケ月にわたって伸びてきた若茎を刈り取ります。その後は収穫を打ち切り株の養生に努めます。

また「長期どり」という立茎栽培の方法もあります。
若茎を約1ケ月くらい順次収穫しその後は太い茎を数本繁茂(立茎)させるやり方です。その後は、少しずつ萌芽してくるすべての若茎を10月ごろまで採り採る続けることができます。この場合、春のような太い茎が少なくなりますが、長期間の収穫が楽しめます。

収穫のさいは、若茎が25cm程度に育ったら、地ぎわ部からはさみで切り取るか、手で根元を折り取ります。先端が開く前に穂先がまとまっている状態のうちに行います。

(2022.7.14)

◆目次は、2ページに。
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