シュンギクは日本をはじめ中国、東南アジア・インドなど東アジアで食されています
シュンギクは地中海沿岸が原産地ですが、ヨーロッパでは、観賞用の草花として栽培されていますが、独特のにおいが好まれず、食用にはされていません。ともかく、東アジアに伝わり、野菜として改良されたといわれています。
伝わった時期は不明ですが、中国で最も古い記載は「嘉祐本草(1059年以前)」に見られ、それ以前から栽培されていたと記した書物もあるそうです。
日本へは室町時代末に渡来して、地方によって、コウライギク、リュウキュウギク、ローマギク、ルソンギクなど様々な名前が伝わり、シュンギクが朝鮮半島や南方を経て伝来した様子が伺えます。
シュンギクには「摘み取り栽培」と「抜き取り栽培」の2つの栽培法があります。収穫の方法が異なり、それぞれ専用の品種があります。
摘み取り栽培は、中心の茎の途中で摘みとって、節からでるわき芽を伸ばし成長したわき芽をまた摘みとって収穫します。わき芽が次々と出てくるので長く収穫できます。茎の節間が伸びる株立ちタイプの品種が適しています。
抜き取り栽培は、株が15~20cmに育ったら、株ごと掘り上げて収穫します。関西以西で多く栽培されています。節間が成長せず、株元から側枝が沢山でる株張りタイプの品種が適しています。
家庭菜園では、長く収穫を楽しめる摘み取り栽培が好まれているようです。
最後に、シュンギクはキク科の植物であって、ヨーロッパでは観賞用の草花となっていて、かれんで黄色く、マーガレットのような花を咲かせますので、収穫したら株を少し残して美しい花を鑑賞しましょう。
(2022.5.10)
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