インゲンは、江戸時代に明から来日した隠元禅師がもたらしたと言われています
インゲンの名が隠元禅師(黄檗宗の開祖:京都・万福寺を創建した高僧)からきたと言われていますが、隠元禅師が伝えたのは、別種のフジマメとの説もあり、実際のところははっきりしません。
明治時代までは完熟した豆を利用していましたが、明治時代になってから、若いさやを利用するようになって人気がでるようになりました。栽培期間が短く、暖かい地域では年3回収穫できることから関西地方ではサンドマメ(三度豆)とも呼ばれます。
インゲンは蔓のある品種(蔓性種)と蔓の無い品種(矮性種)に分けられます。
両者の特徴と使い分けの目安です。
(1)草丈で選ぶ
蔓性種は草丈2~3mくらいまで伸びますので蔓を這わせる支柱が必要になります。
矮性種は、草丈40~50cmなので支柱は不要です(倒伏防止に短い支柱が必要)。
(2)栽培期間や収穫量で選ぶ
蔓性種は栽培期間が約4ケ月、収穫期間は約2ケ月続き、長期に亘って楽しめます(そのため、追肥や夏に暑さ対策・敷き藁や摘葉などの手当てが必要)。
矮性種は栽培期間が60~70日と短く、収穫期間も2週間程度です(一気に収穫を迎えて、株の衰えも早いのが特徴)。
総合的にみると、矮性種の方が作りやすいと言えます。
蔓のありなしのほかに、さやの形でも2種類あります。
切り口の断面が丸形の丸さや種は、柔らくて味が良いことで知られています。
一方、さやの形が幅広の平さや種は、長さ20cmと大形。しっとりとした食感で食べ応えあります。
丸さや種と平さや種共に、蔓あり種と蔓なし種がありますので、好みの組み合わせを選んで栽培することが勧められています。
(2022.4.30)
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