◆平成20年4月24日
[東京]
★朝、新宿駅西口に着く。西武新宿駅に向かって歩いていると、昨日の女性も何やら同じ方向に歩いている。もしかして西武線ですか?と聞くとピンポン。東村山から来たそうだ。世の中狭いものだ。午前8時過ぎに無事帰宅し、ともかく遍路旅は無事に完了した。
[まとめ]
★これでめでたく四国88か所を巡り終えたわけであるが、全体を簡単にまとめてみたい。
(1)歩行距離、歩行時間:遍路の全行程は「1200km」(注;遍路資料によると実際には一周で 1132.2km)と言われているが、この中で、小生が歩いたのは、
・歩行距離で評価すると、約450km程度で全体の40%程度である。
・歩行時間で評価すると、山道を中心に歩き、平地で交通機関を使ったので、60%程度は歩いていると思う。
(2).実施月日、所要日数;2008.3.31〜4.24 合計25日
(3).費用(100円台の数値はまるめた)
・総費用;約 380、000円
・納経代、賽銭 ; 28、000円 ( 7.4%)
・宿泊代(含む酒) ;150、000円 (40.0%)
・外食(朝、昼、夜) ; 42、000円 (11.0%)
・交通費 ; 57、000円 (15.0%)
・遍路用品、靴など ; 32、000円 ( 8.4%)
・土産 ; 17、000円 ( 4.5%)
・その他(カメラ他) ; 40、000円 (10.5%)
・マッサージ、サウナ他 ; 14、000円 ( 3.7%)
★やはり、宿泊代と食事代で全体の半分以上を占めている。全部を歩き遍路でやると、この変動費分が大きく増加していく。(他の項目はほとんど固定費と見て良い)又、カメラを壊したので再購入の費用(28000円)が含まれている。
(4).その他
@ 遍路の推奨時期としては、3月中旬〜5月中旬、及び 9月中旬〜11月中旬が推奨されている。秋の遍路経験は無いが、春は花が咲き乱れており目を楽しませてくれる。個人的には春の遍路がとても気に入った。又、気温が20度を超えると荷物を背負いながらの歩行は暑い、この点からは、4月末ぐらいには終わったほうがよいと思う。
A もともと、信仰心とか使命感があってやった事では無い。そのせいか、格別な達成感とかは感じない。ともかくこれでなんとか終わったという思いだけである。その中で、印象に残った事は、咲き乱れる花々、動物たち、景色などを楽しんだのは言うまでも無い。
・最も印象に残っているのは、日々出会った人々である。その接触は瞬間的で、話したことも本当に取るに足らない事ばかりである。それでも、それが旅の変化となって、鮮やかに思い出される。又、意外と印象に残らないのが、歩いた事。日々それなりにきつい思いをして歩いているのだが、それが定形的な日常で普通の事となっている。豪雨にあったとか、足が痙攣しそうになったとか特別な事以外の記憶は希薄である。
・同じような意味でお寺での礼拝も日常定形動作であり、印象に残らないものである。本文中でも記述したが、「遍路は旅にあり」は本当に的を射た言葉である。高知県については、歩いた距離も短く、印象が希薄であった事に悔いが残る。又、お大師様に呼んでいただき、是非訪れてみたいものである。
B 小生、現役時代は生粋の会社人間であった。退職後は、先輩ズラして会社に顔を出すことだけはやめようと思い、退職時に、退職者に必要な3Kというのを作って、退職の挨拶とした。それは以下の3項である。
・健康;第2の人生を楽しめるだけの体力があること。
・金 ;贅沢をしようとは思わないが、趣味を楽しめる程度のそこそこの生活が出来る事。
・家族、近隣との絆;会社の生活から、家族、地域での生活を目指す。
これをまねて、遍路の講座・体験、先人からの教え、などを聞いて遍路の4Kというものを作ってみた。
・健康;遍路に行けるだけの体力があること。
・金 ;遍路はそれなりのお金が必要である。この支払能力があること。
・休暇;遍路はまとまった時間が必要。これを確保できること。
・弘法大師が呼んでくれる事;これが大事なことだという。自分なりに解釈すると、上記3項が整っても、自分自身の怪我とか事故、家族・親戚などの出来事や反対。その他突発的な外的要因で行けなくなってしまうということは起こりがちである。この様な事もなく、いわば幸運に恵まれて初めて遍路が成立する。これを、お大師様が呼んでくれると表現しているのではないかと思う。
C後日談であるが、帰宅直後は信じられないことだが、あれほど歩いたのに、体重は1kgほど増えていた。食事の量が多かったせいであろう。一方、体脂肪率は3ポイントほど下がっていた。その後、1〜2週間は疲れて&気が抜けてダラダラしていたのだが、その間で、体重が1.5kgほど落ちた。おそらく、筋肉量が増え、基礎代謝が上がったものと思う。
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