★「今までに経験したことのない」猛暑の中、楽農会の現役6名、OB1名の7人で、島嶼部を除く都内唯一の村“東京の秘境”桧原村の1泊2日の旅を楽しんできました。
★2003年6月にスタートした楽農会は、今年で結成10周年。国家からお墨付きをもらった69歳から82歳の「後期高齢者」グループながら、野良仕事で鍛えた「元気」が売り。8月5日快晴、午前中に30℃を超す猛暑も気にせず、JR拝島駅に集合、五日市線で終点の武蔵五日市駅へ向いました。
◆刻々と深山幽谷の趣きが増す檜原海道をひた走る
★駅前から西東京バスで桧原街道を秋川沿いにひた走り払沢の滝(払子の滝)入り口へ。北秋川支流セト沢の渓流の山道を登ること15分、四段滝の払沢の滝(ほっさわのたき 落差60m)が目の前に涼味満点の姿を現しました。
★鬱蒼とした樹間から飛び出す四段目の滝の落差は26m。滝壺には岩魚らしき魚影も。滝を背に「はい、チーズ」をして、元来た山道をバス停へ。バスを待つ間、バス停脇の名物豆腐店「ちとせ屋」で豆乳を飲んだり、豆腐ソフトクリームを舐めたり。このとき濃厚な豆乳に湯河原から駆け付けたOB、大屋さん持参の宮崎いも焼酎を割ったら、これが絶品。
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滝壺を背に記念写真 |
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玉紫陽花 |
玉紫陽花の蕾 |
白山吹の実 |
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道に舞い降りた黒揚羽蝶 |
名物豆腐店「ちとせ屋」 |
豆乳ソフトクリームを舐める |
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◆築300年のかぶと造りの「たから荘」に到着
★間もなくやってきた数馬行きバスで揺られること約30分、筆者(松谷)には懐かしい数馬の蛇の湯「たから荘」に到着。今夜1泊する築300年のかぶと造りの民宿「たから荘」は、4年前の09年7月27日、小平稲門会夏の集いで同じ払沢の滝からのコースで訪れ、秘湯と山菜料理、ビール、酒を飲み、日帰りの旅を楽しんだ場所でした。
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民宿・蛇の湯「たから荘」 |
同 |
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★温湯で汗を流した後、山菜や川魚の20種近い数馬伝統小皿料理を肴に酒盛り開始。濃厚な味の地ビールの栓が間断なく抜かれ、地酒、焼酎…。冬は木枯、寒風に身をさらし、夏は炎天に汗を絞り合う“野良の友”の歓談がにぎやかに続きました。
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風呂上り缶ビールを飲む先生 |
宴会のスタート |
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◆朝もビールで宿の冷蔵庫が空っぽになる騒ぎ
★翌6日も快晴、3部屋に分かれて就寝した面々、午前6時前後にはそれぞれ起床、湯の前の散歩派、湯に浸かってからの散策派、部屋に陣取って焼酎のストレートで喉を潤す組。さすが毎週の肉体労働で鍛えたみなさん、朝食でも地ビールを次々に注文、とうとう宿が冷蔵庫に冷やしていた分が空になるはめに。若主人がたった1本だけ冷えていたサッポロビールを「お代はいりません」とサービスしてくれるなか、皿数の多い料理、ご飯も平らげる後期高齢者集団でした。
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宿泊客の子供と遊ぶ小山さん |
孫といる気分 |
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★秘境も猛暑の気配のなか、起き抜けに15分ほど上流に向かって歩き、九頭龍神社~同社の禊ぎ滝、九頭龍滝(二段滝)を見て来たという中村さん。この報告を書かねばならない筆者は、朝食後、出発時間を気にしながら同コースを大急ぎで辿り、滝の姿をデジカメに収めたのが下の画像です。
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数馬の山並み |
九頭龍神社 |
同社殿 |
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九頭龍の滝(奥と手前の二段滝) |
待宵草 |
藪萱草 |
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葛の花 |
草の王 |
野紺菊 |
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★宿の経営者家族三代の皆さんに見送られてバスで武蔵五日市駅へ。ちなみに民宿「たから荘」の支払いは、1泊2食、酒、ビール代込み1人1万6300円と大変リーズナブルなものでした。
◆2日目は福生の老舗酒蔵を目指して
★旅は、ここで解散ではありません。集合場所のJR拝島駅まで戻った一行は、猛暑の中を奥多摩街道などを幾筋も横切って歩くこと約20分、地酒「多摩自慢」の酒蔵、石川酒造へ。全員が、まだ飲む気なんです。
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堂々たる酒蔵 |
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★ちょうど正午、酒蔵見学と試飲を前にまず昼食をと同酒造直営レストラン「雑蔵」へ。例によって、「取りあえずビールから」と同酒造製地ビール「多摩の恵」を。ミンシュナーダーク(黒)とピルスナーを混ぜたハーフ&ハーフやペールエールをそれぞれジョッキで注文。お変わり組、冷酒プラス派も。食事は、機会があれば、ざる蕎麦研会長の山本さんにぜひ評価していただきたい、高級せいろ蕎麦を食しました。
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直営レストラン「雑蔵」 |
地ビールを飲む |
同 |
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二階が資料館 |
同 |
同 |
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◆多摩の酒造家はみんな親戚だった
★食事を終え、幹事の中村さんが予約していた酒蔵見学に。案内役の店長がたまたま休暇で、急遽、普段、外人見学者に英語ガイドをしている美人社員が横文字のメモ帳を見ながら「日本語」で説明をしてくれました。これって、やはりグローバルな時代になったと言えるのでしょうか。
★そう言えば、国登録有形文化財の酒蔵、屋敷などが広大な敷地を埋める石川家の現社長のお母さんと思しき上品な老夫人が屋敷門の所に現れたとき、わが小山さんがつかつかと近づき、声をかけたのです。筆者、たまたま小山さんと歩いていたので、遣り取りを聞けば、なんと小山さんと職場が一緒だった同僚のお姉さんで、秋川の酒造家から嫁いできたそうです。そして、このとき知ったのは、多摩の酒造家は、同業同士の結婚でみな親戚関係にあることでした。
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酒蔵の杉玉と角桶の路面マーク |
経営者宅の門(女性は現社長の母堂) |
樹齢400年超の夫婦欅 |
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いまも水を湛える御神木の井戸 |
明治期に石川酒造が使っていた麦酒釜 |
地ビール「多摩の恵」製造工場 |
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★売店でそれぞれ好みの清酒を購入、帰途に就きました。タッチの差でゲリラ夕立に遭遇した人、濡れずに帰れた人。それはそれとして、楽農会の楽しい慰安旅行は、二日酔いも熱中症もなく無事終了しました。
(報告&写真:松谷富彦)
[参加者] 伊藤順藏・古林繁・大屋元治・村上征徳・中村泰三・小山雄一・松谷富彦
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